金利は「お金のレンタル料」

金利は、お金を借りるときに払う(貸すときに受け取る)レンタル料です。金利が高い時代は、借金のコストが重くなる一方、預けるだけで利息が増える。低い時代はその逆です。

この金利の水準を調節しているのが中央銀行——日本では日本銀行(日銀)です。日銀は「銀行の銀行」であり、お札の発行元であり、そして物価と景気の安定を任務とする経済の管制塔。政策金利の上げ下げこそ、その最強の操縦桿です。

インフレ・デフレ — 現金も無傷ではいられない

モノの値段が全体的に上がり続けるのがインフレ、下がり続けるのがデフレです。日銀は「年2%くらいの緩やかなインフレ」を目標にしています。適度なインフレは経済が元気に回っているサインだからです。

投資家にとって大事なのは、インフレ下では現金の価値が静かに目減りするという事実。年2%のインフレが10年続くと、100万円で買えるものは約82万円分に縮みます。「貯金は安全」は、インフレ時代には半分だけ正しい——これが「貯蓄から投資へ」と言われる根本の理由です。

インフレは静かな税金金利0.1%の預金にお金を置いたまま、物価が年2%上がると、実質的な購買力は毎年約1.9%ずつ減っていきます。株式や不動産などの資産は、長期ではインフレに強い置き場所とされてきました。

なぜ利上げは株の逆風なのか

「日銀(やFRB)が利上げ→株安」という反応には、ちゃんと理屈があります。

① 企業のコスト増: 借金の利払いが重くなり、利益が削られる。② 消費の冷え込み: 住宅ローンなどの負担が増え、モノが売れにくくなる。③ 株のライバル出現: 預金や債券の利回りが上がると、リスクを取って株を持つ魅力が相対的に下がる。

逆に利下げは株の追い風です。「金利と株価はシーソー」とよく言われるのはこのためで、中央銀行の会合(日銀金融政策決定会合、米FOMC)の日に市場が固唾をのむ理由でもあります。

単純化しすぎにも注意「良い利上げ」もあります。景気が強すぎるくらい良いから利上げする局面では、株高と利上げが共存することも。金利の方向だけでなく「なぜ動かすのか」までセットで読みましょう。

「金利のある世界」の投資

長いデフレとゼロ金利の時代が終わり、日本も金利と物価が動く世界に戻りつつあります。この環境では、借金の重い会社と軽い会社、値上げできる会社とできない会社の差が、業績にはっきり出るようになります。

銘柄選びでは有利子負債や自己資本比率のチェックがこれまで以上に重要になり、銀行など「金利上昇が追い風」になる業種も出てきます。金利は、全銘柄に平等な逆風・追い風ではないのです。

まとめ

金利はお金のレンタル料で、操縦するのは日銀。目標は年2%の緩やかなインフレで、インフレ下の現金は静かに目減りする。利上げは企業コスト・消費・株の相対的な魅力の3ルートで株の逆風になりやすい。「お金の温度」を読めると、経済ニュースが一本の物語になります。

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