BSは3つのブロックでできている
貸借対照表(BS: Balance Sheet)は、決算日時点の会社の財産状況を1枚にまとめた表です。構造はシンプルで、左側に資産(持っているもの)、右側に負債(返す必要のあるお金)と純資産(返さなくていい自前のお金)が並びます。
右側は「お金をどう集めたか」、左側は「集めたお金が何に姿を変えているか」。集めたお金は必ず何かに使われているので、左右の合計は絶対に一致します。だからバランスシートと呼ばれるのです。
投資家が見る3つのポイント
① 自己資本比率: 資産全体のうち純資産が何%か。事業会社なら40%以上が安心の目安で、会社の倒産しにくさを表します。
② 現金と有利子負債のバランス: 手元の現金・預金が、利息付きの借金より多ければ「実質無借金」。不況への耐久力が違います。
③ 純資産が毎年増えているか: 純資産は会社が積み上げてきた利益の貯金箱。長期で右肩上がりなら、稼いで蓄える好循環ができています。ちなみにPBRの計算に使う「1株あたり純資産(BPS)」も、ここから来ています。
「流動」と「固定」で時間軸がわかる
BSの資産と負債は、それぞれ「流動」(1年以内に現金化・返済されるもの)と「固定」(それより長いもの)に分かれています。
ここで簡単な健全性チェックができます。流動資産が流動負債より多ければ、1年以内の支払いは1年以内に入るお金でまかなえる計算。この比率(流動比率)が100%を大きく割っている会社は、資金繰りに注意が必要です。
また「固定資産がやたら大きい」会社は工場や設備で稼ぐ装置産業、「資産のほとんどが流動」ならIT・サービス業、のように、BSの形から商売の種類まで透けて見えます。
まとめ
BSは資産=負債+純資産の3ブロックでできた財産の設計図。自己資本比率・現金と借金のバランス・純資産の推移を見れば、会社の頑丈さがわかる。PBRの土台でもあり、バリュー投資家にとって一番の相棒になる1枚です。