BSは3つのブロックでできている

貸借対照表(BS: Balance Sheet)は、決算日時点の会社の財産状況を1枚にまとめた表です。構造はシンプルで、左側に資産(持っているもの)、右側に負債(返す必要のあるお金)と純資産(返さなくていい自前のお金)が並びます。

右側は「お金をどう集めたか」、左側は「集めたお金が何に姿を変えているか」。集めたお金は必ず何かに使われているので、左右の合計は絶対に一致します。だからバランスシートと呼ばれるのです。

資産 = 負債 + 純資産(左右は必ず一致する)
マイホームでイメージ5,000万円の家(資産)を、頭金1,500万円(純資産)+住宅ローン3,500万円(負債)で買った——これがまさにBSの構造。1,500万+3,500万=5,000万で左右一致です。

投資家が見る3つのポイント

① 自己資本比率: 資産全体のうち純資産が何%か。事業会社なら40%以上が安心の目安で、会社の倒産しにくさを表します。

② 現金と有利子負債のバランス: 手元の現金・預金が、利息付きの借金より多ければ「実質無借金」。不況への耐久力が違います。

③ 純資産が毎年増えているか: 純資産は会社が積み上げてきた利益の貯金箱。長期で右肩上がりなら、稼いで蓄える好循環ができています。ちなみにPBRの計算に使う「1株あたり純資産(BPS)」も、ここから来ています。

バリュー投資との深い関係PBR1倍割れ=「株価がBSの純資産より安い」状態。つまりバリュー投資家は、いつもBSと株価を見比べているのです。BSが読めると、PBRの意味が腹落ちします。

「流動」と「固定」で時間軸がわかる

BSの資産と負債は、それぞれ「流動」(1年以内に現金化・返済されるもの)と「固定」(それより長いもの)に分かれています。

ここで簡単な健全性チェックができます。流動資産が流動負債より多ければ、1年以内の支払いは1年以内に入るお金でまかなえる計算。この比率(流動比率)が100%を大きく割っている会社は、資金繰りに注意が必要です。

また「固定資産がやたら大きい」会社は工場や設備で稼ぐ装置産業、「資産のほとんどが流動」ならIT・サービス業、のように、BSの形から商売の種類まで透けて見えます。

業種で「普通」が違う銀行のBSは預金(負債)が巨大で自己資本比率が数%ですが、それが正常な姿。BSの数字は必ず同業他社と比べましょう。異業種比較は意味がありません。

まとめ

BSは資産=負債+純資産の3ブロックでできた財産の設計図。自己資本比率・現金と借金のバランス・純資産の推移を見れば、会社の頑丈さがわかる。PBRの土台でもあり、バリュー投資家にとって一番の相棒になる1枚です。

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