株式分割 — 板チョコを割っても量は同じ
株式分割は、1株を2株や3株に分けて株数を増やすこと。板チョコを細かく割るのと同じで、割っても会社全体の価値は1グラムも変わりません。
では何のためにやるのか。1株の値段が下がって買いやすくなるからです。1株3万円では手が出ない個人投資家も、3分割されて1万円になれば買える。投資家の裾野が広がる歓迎材料として、発表後に株価が上がることも多いイベントです。
自社株買い — 会社が自分の株を買い戻す
自社株買いは、会社が市場から自分の会社の株を買い戻すこと。買い戻した分だけ出回る株数が減るので、1株あたりの利益(EPS)や価値が上がりやすくなります。
配当と並ぶ株主還元の代表で、「自社株買いを発表→株価上昇」は定番の反応です。会社が「うちの株は安すぎる」と考えているサインとして受け取られることもあります。
増資 — 切り分けを増やすと1切れは薄まる
増資は、会社が新しく株を発行してお金を集めること。自社株買いのちょうど逆で、株数が増える分、既存株主の1株あたりの取り分は薄まります(希薄化)。このため「公募増資を発表→株価下落」が定番の反応です。
ただし増資が常に悪いわけではありません。集めたお金で大きく成長できるなら、薄まった以上にケーキ全体が大きくなることもあります。見るべきは「何のためにお金を集めるのか」です。
TOB — 「この値段で買います」の公開宣言
TOB(株式公開買付け)は、ある会社を買収したい側が「期間内に、この値段でみなさんの株を買い取ります」と公開で呼びかける仕組みです。応じてもらうため、買付価格は市場価格より2〜4割ほど高く設定されるのが普通(プレミアム)。
だからTOBが発表されると、対象会社の株価は買付価格の近くまで一気に急騰します。保有株がTOB対象になったら、証券会社からの案内を確認して、応募するか市場で売るかを選ぶことになります。
まとめ
分割=買いやすくする、自社株買い=取り分が濃くなる、増資=取り分が薄まる、TOB=プレミアムつき買収提案。どれも「発表」で株価が動くイベントです。ニュースを見たら、1株あたりの価値がどっちに動くかを考えてみましょう。