支持線と抵抗線 — 床と天井の正体

チャートを眺めると、株価が何度も同じ価格帯で下げ止まったり(床)、同じ価格帯で上値を抑えられたり(天井)する様子が見つかります。下げ止まる床を結んだ線が支持線(サポートライン)、天井を結んだ線が抵抗線(レジスタンスライン)です。

なぜ機能するのか。たとえば2,000円で何度も下げ止まった株は、「2,000円まで来たら買い」と考える人が増えます。買い注文がそこに並ぶから、実際に下げ止まる。抵抗線はその逆で、「あの高値で買って含み損の人たちが、戻ったら売りたい」注文が並ぶ場所。つまり線の正体は、投資家たちの記憶と注文なのです。

ブレイクと役割転換 — 破られた天井は床になる

抵抗線を勢いよく上に突き抜けること(ブレイク)は、上値を抑えていた売りを買いが飲み込んだ強いサインとされます。「2,000円の壁を突破」というニュースの表現は、まさにこれです。

面白いのはその後で、破られた抵抗線は今度は支持線として機能しやすくなります(役割転換)。天井だった場所が床に変わる——「2,000円で買えなかった人が、戻ってきたら今度こそ買おう」と待ち構えるためです。

きりの良い数字も「線」になる1,000円、5,000円のようなきりの良い数字や、過去の高値・安値、上場時の公開価格なども、多くの人が意識するため支持線・抵抗線として働きがちです。

押し目買い — 上りエスカレーターに安く乗る

上昇トレンドの株も、一直線には上がりません。数日〜数週間の一時的な下げ(押し目)を挟みながらジグザグに上がっていきます。この一時的な下げを狙って買うのが押し目買いです。

狙いどころの定番が、まさに支持線や移動平均線のあたり。上昇トレンドの株が25日線まで下がってきたら買い、のような形です。ただし相場格言に「押し目待ちに押し目なし」——本当に強い株は下がってこず、待ちすぎると乗れないままという皮肉もあります。

押し目と暴落の見分け下げの理由が「特に材料なし・市場全体の調整」なら押し目の可能性が高く、「業績悪化・不祥事」なら押し目ではなくトレンド転換のはじまりかもしれません。値段だけでなく理由を見ましょう。

年初来高値・年初来安値 — ニュースの読み方

「年初来高値を更新」というニュースは、その株が今年いちばんの高さまで上がったという意味です(「ねんしょらい」と読みます)。高値更新中の株には上値のしがらみ(戻り売りしたい人)がいないため、勢いが続きやすいとされます。

逆に年初来安値の更新が続く株は、下げ止まりの根拠が出るまで手を出さないのが無難。「安くなったから買う」と「下げ続けている株を買う」は似て非なるものです。

まとめ

支持線・抵抗線の正体は投資家の記憶と注文。破られた天井は床に変わる。押し目買いは上昇トレンド限定の技で、下げの理由の確認とセット。年初来高値は勢いのサイン、年初来安値の連続は近寄らないサイン。「みんなが見ている値段」を意識するだけで、チャートの解像度が上がります。

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