どんな本?
テイラーの科学的管理法からポーター、ミンツバーグ、ブルー・オーシャン戦略まで、100年分の経営戦略論を人物中心の物語として一気に読ませる大著。個々の理論が「何への反論として生まれたか」という流れで頭に入ります。
経営戦略の理論は無数にありますが、本書はそれを「儲かる市場を選べ(ポジショニング派)」と「自社の強みを磨け(ケイパビリティ派)」の2つの潮流の90年にわたる論争として描きます。50人超の登場人物が入れ替わり立ち替わり新説を唱える様子は、ほとんど大河ドラマ。500ページ超なのに読み物として面白いのはそのためです。
投資家にとっての価値は、企業を見る物差しが増えることです。この会社の強みは市場の選び方なのか、真似できない組織能力なのか。中期経営計画に並ぶ戦略用語が、どの時代のどんな文脈の道具なのか。土地勘があると、IR資料の「戦略」の解像度がまるで変わります。個別の理論を深掘りする前の地図として、最初に読むのがおすすめです。
この本で学べること
- ポジショニング派とケイパビリティ派——戦略論の二大潮流
- 有名フレームワーク(5つの力・SWOTなど)の由来と限界
- 企業分析でどの理論をいつ使うかの土地勘
編集部のひとこと戦略論は単発で学ぶと「フレームワーク暗記」になりがち。歴史の流れで学ぶと、投資先の戦略を評価するときにどの物差しを当てるべきかが見えてきます。
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